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歩行時の足部

【歩行における外反母趾とswaybackの関連】

【歩行における外反母趾とswaybackの関連】

 

 

 

 

 

 

 

外反母趾とはその名の通り、拇趾が外反変形をしている状態のことを言います。

 

リスフラン関節で第一中足骨が内反し、それに対してMP関節で第一基節骨が外反します。

 

リスフラン関節が内側に突出し、そこが靴に当たることでの疼痛、拇趾と第23趾の接触、爪が食い込むことでの痛みが発生することが多く、胼胝やしびれなどの症状も見られることがあります。

 

見た目も大きく変化し、履きたい靴が履けなくなるという方も多くいらっしゃいます。

 

原因としては、ヒールや先が尖った靴を履く機会が多く、拇趾が外反位に強制されるという外的要因と、

 

足部骨形態の遺伝や扁平足、足関節や下腿のアライメントといった内的要因の二つに分類されます。

 

 

 

➤足部アライメント

 

前提としてお伝えしておきたいのが、外反母趾となる足部アライメントでは、ハイアーチと扁平足の2種類があるということです。

 

まず、ハイアーチパターンのメカニズムです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでは、距骨下関節回内可動域が少ないとします。

 

アライメントは、

・距骨下関節 回外 

・ショパール関節 内転・回内

・リスフラン関節 底屈位

 

となっています。次に歩行時がどうなるかを考えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

ICで踵骨回外接地し、LRでは距骨下関節が回内することができず、足圧中心(以下COP)は外側へ移動します。

MStでショパール関節は内転・底屈を保ちます。

 

前足部に体重が乗る際、リスフラン関節は底屈位となっているため小趾よりも拇趾のほうが先に接地することとなり、ここでCOPは内側へ移動します。

 

TStで踵が離地してMP関節と足趾が地面に固定されているとき、ウィンドラス機構により距骨下関節は回外します。

 

この時、基節骨に対して中足骨の内反が過剰であれば外反母趾となるわけです。

 

ウィンドラス機構についてはこちら

 

 

次に、扁平足のパターンです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

足部アライメント

・距骨下関節 回内

・ショパール関節 外転・回外

・リスフラン関節 背屈

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ICで踵骨の内側から接地し、LRで距骨が内旋・底屈します。

 

MStではショパール関節が外転し、COPは足部内側を通過します。

 

足底腱膜の剛性低下で横アーチや縦アーチの低下が起こり、ウィンドラス機構は破綻してしまいます。

 

そうなることによってTStの踵離地時に距骨下関節の回外が起こらず、MP関節は伸展できません。

 

よってCOPは拇趾内側へ逃げるしかなくなります。

 

 

 

 

ハイアーチ・扁平足の両者に共通していることは、MP関節の外反角度が大きいということです。

 

ハイアーチでは、中足骨が底屈・内転・回内することで、MP関節の外反角度を大きくしています。

 

 

扁平足の場合、中足骨が背屈・外転・回外し、それよりもさらに基節骨が外転することで、MP関節の外反角度が大きくなります。

 

 

 

 

このように、MP関節だけを見るのではなく、なぜMP関節が外反しているのかを、足部全体から評価する必要があります。

 

外反母趾は一般的に扁平足パターンで多く見られるため、「外反母趾=内側のアーチアップ」というアプローチになりがちですが、

 

ハイアーチの足部においてはこれは正しいアプローチとは言えません。

 

ハイアーチパターンの外反母趾についてはこちら

 

 

 

➤swayback姿勢との関連

 

 

swayback姿勢があると、外反母趾の症状を助長してしまうことがあります。

 

まずはアライメントを確認していきましょう。

 

Swaybackとは、上半身質量中心(U-COG)が下半身質量中心(L-COG)よりも後方に位置している状態のことをいいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

胸椎:後弯増強

腰椎:前弯減少

骨盤:後傾・前方偏移

股関節:伸展位

 

 

この時の股関節にかかる床反力を考えてみます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

通常はICで床反力は股関節の前方を通るため、外部股関節屈曲モーメントが働きます。

 

それに対して内部股関節伸展モーメントである大殿筋が働くため、この図でイメージが湧くかと思いますが、骨盤は後方回旋をし、スムーズな歩行となりますね。

 

ですがswaybackの場合、床反力の通り道が変わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

身体重心が後方に位置しているので、床反力は股関節の後方を通ります。

 

すると、外部股関節伸展モーメントが働き、それをさせないように内部股関節屈曲モーメントである股関節屈曲筋群たちが働きます。

 

その結果、骨盤の前方回旋(+後傾)が起こります。

 

大殿筋の衝撃吸収機能が働かず、前方へ「抜ける」イメージです。

 

 

そして前方回旋側の足部は、荷重している時間が長くなります。

 

ということは、外反母趾を助長してしまうということです。

 

 

また、ウィンドラス機構が破綻している扁平足ではアンクルロッカー機能が正しく働くことができず、

 

代償動作としてショパール関節の外転が起こり、よりアーチがつぶれることとなります。

 

これが、扁平足にとってよくないのです。

 

 

また、swaybackのアライメントでは、大腿骨に対して下腿は外旋します。

 

下腿外旋位、距骨内旋・底屈となることで足関節の背屈制限を起こしてしまい、

 

ハイアーチの場合でもよくない影響が出てしまいます。

 

 

 

Swayback姿勢は多くの痛みを引き起こすアライメントです。

 

足底腱膜炎についてはこちら

 

オスグッドについてはこちら

 

 

外反母趾はハイアーチ、扁平足ともに起こること、

 

Swaybackは外反母趾を悪化させる因子になるということを踏まえつつ、

 

パターンに当てはめすぎることなく診ていくと、

 

外反母趾がより見えてくるのではないでしょうか。

 

 

 

柔道整復師 亀山弥子

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