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歩行時の足部

【膝関節伸展制限について ~評価とアプローチのポイント~】

【膝関節伸展制限について ~評価とアプローチのポイント~】

 

今回は臨床上よく遭遇する膝関節の伸展制限について、評価とアプローチのポイントをお話しさせていただきます。

様々な論文や書籍で変形性膝関節症の膝関節伸展制限は悪とされています。

なんとなく膝が伸びないのはよくない。

と思いますよね。

 

ではなぜ膝が伸びないとよくないのか。

膝が伸びないと何が起こるのか。

そしてその膝が伸びていない原因は果たして膝なのか。それともほかに原因があるのか。

 

これがわかってくるとアプローチの幅が格段に広がってくると思いますので是非最後までお読みください。

はじめての歩行分析

 ~歩行時の膝関節伸展機能~

 歩行時の膝関節伸展機能はどのようなときに働くのでしょうか。

 教科書的に書いてある歩行では、立脚前期であるICLRで膝関節軽度屈曲位、MStで膝関節伸展位となります。

 

 

そして、ACLPCLMCLLCLなどの膝関節周囲の靭帯は膝関節伸展位で緊張するとされています。

靭帯が緊張する。すなわち安定するということ。

OAの膝関節伸展制限は関節が不安定なため歩行の立脚期でラテラルスラストを起こし内反変形の原因になるとされています。

そして内反変形のため膝の内側が痛くなることが多い。

 

 

確かにそれはそうです。

ではこの方が膝の前面を痛がっていたとしたら?

膝の後面を痛がっていたとしたら?

どう説明するでしょうか。

 

内反変形があるから・・・だけでは説明ができないと思います。

ここで考えなくてはいけないのは、過去の記事でも何度も出てくる

 『力学的な解釈』です。

 ここからは膝伸展制限を力学的に考えていきます。

 この地球上では常に重力とそれに拮抗する床反力が発生しています。これは絶対です。

 そして、床反力は基本的に身体重心に返ってくるとされています。

 では、実際の歩行で見てみると、ICLRで床反力は膝関節のやや後方を通り、身体重心である第2仙椎に返ってきます。

 

 

膝の後方を通るということは外部膝関節屈曲モーメント(膝を屈曲させる力)がかかり、その力を大腿四頭筋を使って止めているわけですが、

膝関節伸展制限があるとどうでしょうか。

床反力が通常よりも膝のより後方を通ることになります。

となると、もうお分かりですね。

 

そうなんです。膝伸展機構にかかる負荷が通常より強くかかることになります。

これにより、膝前面の痛みにつながっていきます。

 

もう一つの考え方として、歩行の評価の中で踏み出し脚蹴りだし脚がありましたね。

 踏み出し脚側のほうが膝関節にかかる外部の関節モーメントが強くなるため、痛みが出やすいとされています。

 一度皆さんどちらか片方の膝を軽く曲げて膝関節伸展制限を再現してみてください。

 するとどうでしょうか。

 

膝関節伸展制限を作った側に体幹が傾きませんか。そしてそのまま足を前に出してみてください。

体幹が傾きながら“ドン”と着く感覚がわかるのではないでしょうか。

つまり、膝関節伸展制限は同側の体幹の変位も起きやすく、踏み出し脚傾向になりやすい。となります。

ここまでわかってくると、なぜ膝関節伸展制限が悪なのかが見えてきます。

膝関節伸展制限が様々な痛みを引き起こすのもうなずけます。

 

では最後に、膝関節伸展制限の原因が膝なのか、他に原因があるのか。

 

一つの評価方法として、長座位と背臥位で膝の伸展可動域を見てみてください。

 

 

長座位と背臥位どちらも膝関節伸展制限がある場合、膝が原因かもしれません。

しかし、背臥位で伸展制限があり、長座位で伸展制限が消失する場合股関節の要素も考えなくてはいけません。

膝だけを見ていても変わらない場合があるということを念頭に置く必要があります。

 

今回は様々な論文や書籍で取り上げられることの多い膝関節伸展制限についてお話させていただきました。

なんとなく膝関節伸展制限はよくない。と思っていた方も、

ではなぜ膝が伸びないとよくないのか。

 膝が伸びないと何が起こるのか。

 そしてその膝が伸びていない原因は果たして膝なのか。それともほかに原因があるのか。

 

これらがわかってくるとアプローチの引き出しが増えるのではないでしょうか。

『歩行動作に対しての内転筋の捉え方。』について。

中殿筋機能低下と歩行評価

スポーツラボ鍼接骨院 千種店

 院長 小池 隆史(こいけたかふみ)【柔道整復師】

 

免許取得後、整形外科にて6年間様々な外傷や、整形外科疾患の治療経験を積む。

現在はスポーツラボ鍼接骨院千種店にて院長を務める。

アスリートの怪我をはじめ一般の方の痛みに対して、アライメント・姿勢・動作を総合的に分析し、根本的な原因を見つけ幅広くアプローチしている。

自身はテニスをやっており、強豪校のトレーナー活動や、テニス大会の救護にも携わっている

 

 

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