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歩行時の骨盤・股関節

スポーツの動きと動作分析

【スポーツの動きを見る時に大切なこと】

止まっている姿勢はみれる。

 

動いているとちょっとむずかしい。

 

そんな声をよく聞きます。

 

スポーツの動きを見るときに大切なことがあります。

 

今日はスポーツの動きを見ていきます。

 

スポーツスポーツと言ってもたくさんあるので、みなさんの見る機会の多い投球について話していきたいと思います。

 

そしてその中でも「右投げ投手の投球時の左股関節の話」に限定します。

 

例えば野球をやってきていないから見るのが苦手と思う人もいると思います。

 

そう考えてしまうと、自分がやっていない競技すべて見れないことになってしまいます。

 

そうではなくて、僕たち治療家、トレーナーは自分たちの得意な解剖学、運動学を用いて体を見ればいいだけです。

 

もちろん、その世界にどんな素晴らしいアスリートがいて、その人たちがなぜ輝かしい成績を手に入れることができているのかを知ることは必要かと思います。

 

その方たちの動きが、僕たちの知っているこの解剖学、運動学にもとずく動きとどうマッチしているのかを見ていくことは必要という事です。

 

もしかしたら、「もっとこの選手はここがこうなれば良くなるぞ」が見えてくることもあるかもしれないからです。

 

そうなってくると、どんな選手が来ても体の動きや使い方をアドバイスできるからです。

 

では、早速ですが、股関節はすべてを兼ね備えている球関節です。臼状関節です。

 

なので、投球時この3軸の動きを左の股関節でも行えるはずです。

 

ですが、パフォーマンスもあまり上がらない選手や、肘、肩を痛めている選手の多くに、この左の股関節の使い方が悪い選手がいます。

 

中でも、ある動きができていない場合に問題があります。

 

この動画をみてみましょう。

 

この選手のレイトコッキングからアクセラレーション時の左の股関節の話をしていきます。

 

左の股関節を話す前のこの選手のポイントは、

立位の段階でややSwayback傾向がある。

ワインドアップからアーリーコッキングにてSwayback姿勢なので右股関節を屈曲せずに、右膝で屈曲する。

それだと、骨盤は前傾・股関節内旋にて前方へ移動することができないため、体幹が後傾する。

 

こんな感じです。

野球をやってきた方たちは、野球を知ってしまっている分、野球用語で動きを話されることもありますが、それだと実は運動学的に動作を見れないもったいない時もあるのかなと思います。なので、やはり治療家・トレーナーの視点で見ることがいいと思います。

 

で、このレイトコッキングからアクセラレーションでの左股関節。

 

水平面上での回旋していませんか?

 

これはあくまでも個人的な意見ですが、多くの選手がこの左股関節にはやく体重をのせて、この上で水平面上の回旋をしていると思っています。はやく体重がのってしまう問題についてはここでは語りません。

 

ここで言いたいのは、これだと力は前に伝わらないという事です。

 

ボールを前に投げたいので、この場合本来、左の股関節では水平面上の回旋+矢状面上での屈曲から伸展が必要かと思います。

 

この矢状面上での屈曲位からの伸展がない選手がとても多いと思います。

 

これは、セミナーに来ていただいた先生ならわかると思うのですが、相谷先生のヒップリフトからのK4での大殿筋下部のスクワットを使うわけです。

 

ようは、下腿の上に股関節を載せていくような出力の発揮の仕方です。

 

これができれば、股関節での水平面での回旋量は減ります。そうなると、胸椎での回旋をしないといけません。

 

そうなれば、体がうねりを出せます。

 

そうなれば手投げはなくなります。

 

そうなると、フォロースルーが左足の片足立ちのような形になったりするわけです。
左足の股関節が最後伸展が入らないと、片足で立つことはできませんもんね。

 

スポーツの動きは、特別でも何でもありません。

 

特別だと思っているのは、治療家・トレーナー側で、僕たちは毎日積み重ねている知識をしっかりと動きの瞬間瞬間でみれば必ず診ることができます。

 

「腕が振れている」のは、もしかしたら左の股関節の伸展が使えているから。

「腕が振れていない」のは、もしかしたら左の股関節の伸展が使えていないからかもしれませんね。

 

 

髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】

Athlete Village浜松代表

アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な筋力強化、そ こからアスリートのパフォーマンスアップまでを組み立てる力は、業界 でも群 を抜いている。
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛みを根本から 取りたい92歳まで、一人ひとりの目標に合わせ幅広く対応。動きの中 から痛 みの原因を探り、それを解決し、アスリートには動きの中からパフォーマンス アップに必要な問題点を改善する。その腕を信じ、県外からもクラ イアントが 多数訪れる。

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