痛みの予測をつけるための歩行分析
【今持っている施術を活かせるのが歩行分析】
歩行分析というと、何か難しいように捉えられることが多いように思います。
先生が、持っている知識や技術を助けるのが歩行分析と考えていただけると
わかりやすいように思います。
ようは、新しい技術を学ぶのではなくて、今の施術をさらにパワーアップさせる
そんなイメージでしょうか。
歩行を診れるようになると、どうなるのか?
「狙う場所が決まる」
これが最もわかりやすい表現かと思います。
狙いを持たずに、決められた施術を始めるのか、
狙いをもつことで、まずはその部分だけをアプローチするのか。
この違いは「時間」というものが大きく違います。
僕が歩行分析をやっていて、自分でも楽だなと感じるのは
狙いを絞ることで、まず一か所アプローチすることができます。
そして、そのアプローチが良いのか悪いのか、すぐに確認(再評価)をします。
そして、痛みが変化していれば、実はこれで施術が終わります。
慰安的なことをしたくない先生ならなおさらこの方法の良さがわかっていただけると思います。
決められた施術がこの観点から言うとよくないのは、どれが良かったのかがわからないという事です。
たくさんのアプローチは、本質をぼやけさせます。
狙った施術は、その施術の良し悪しも教えてくれると同時に、
評価の良し悪しも教えてくれます。
これにより、身につくものは、自分の評価が正しいかをどんどん自分の武器にできるという事です。
「この場合はこの評価で間違いないな」を積み重ねることができて、
自分の武器にしていけるという事です。
「考えて狙って、答え合わせ」をやらないと、本当に何も身につかないんです。
先生の決まりきった施術は、どんどん上手くはなるでしょう。
1年経ち、2年経ち、後輩も入ってきて、どんどん「先生カッコいい」が増えていくことでしょう。
でも、4年経ち、5年経つと、「ん?先輩本当に治せてるのかな?」とカッコよさが減ることもあるかもしれません。
理由はまさに、さぼったからです。
ただそれだけです。
自分の評価をする、それに対してアプローチする、そして再評価するをさぼったからなんです。
患者さんをよくしたいのは、先生は皆同じなはずです。
なので、その先生のもっている施術を活かすだけです。
それが歩行分析かなと。
活かしやすいのが、歩行分析かなと。
ようは、施術のやり方を変える必要がないんです。
先生の施術にプラスするのは、動きを診て、患者さんが訴えている痛みの出る予測をすることかなと思います。
そうすれば、ずっと磨いてきた施術は、捨てる必要がありません。
「歩行分析」から入ると、小難しいのですが、そうではなくて、
自分の施術のレベルを上げてくれるものだとぜひ考えていただきたいです。
患者さんが股関節の前を痛がっている。
「じゃあうつ伏せで寝てください」
ではなくて、
股関節の前面が痛いという事は、どこかの動きで股関節前面の筋肉、もしくは関節に負担がかかるはず。
じゃあ、その負担がかかっている瞬間が歩きの瞬間だとどの瞬間だろう?
一度歩いてもらおう。
足をついて、体重が乗ったときに痛いという。
じゃあ、その時股関節はどんな肢位なんだろう。
屈曲位なのか、伸展位なのか?
左右見比べて、どう違うんだろう?
と、こんな評価を入れてみてください。
そこから、先生が今までやってきた施術を患部にアプローチして、
そして、もう一度歩いてもらって、「歩き方が変わる、痛みが変わる」をみるのが再評価です。
もしこれで変化が出れば、あとは再発予防のための何か・・・となると思います。
僕たちのセミナーは、特別な技をどうとかではなく、この診る力と、狙う力、そして、再発予防を
お伝えさせていただいています。
歩行分析。
意外と、簡単じゃないでしょうか?
髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】
Athlete Village浜松代表
アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛