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膝関節のアライメント

【下腿の外旋の原因となる距骨下関節と前足部の動きを考える】

【下腿の外旋の原因となる距骨下関節と前足部の動きを考える】

 

 

 

近年、変形性膝関節症や様々な膝の疾患の多くの原因に

下腿の過外旋

が多く関わることが分かってきました。

 

今回は、足部に注目して

①距骨下関節

②前足部

の影響からくる下腿の外旋について話していこうと思います。

 

 

まず、最初に

なぜ下腿の外旋で膝が痛くなるのか

 

についてですが

(↓下腿の外旋の評価、基礎から知りたい方はこちら)

膝関節のアライメントと膝蓋骨のアライメント

 

これは、本来なら

大腿骨と脛骨がまっすぐな状態であれば、

 

膝につく靭帯、筋肉、皮膚や脂肪組織、、、 

 

これらの軟部組織がストレスを受けることは考えにくいです。

 

ですが、何らかの影響で下腿が過外旋することにより

 

膝蓋下脂肪体や、膝外側膝蓋支体、関節包、、などの

 

様々な組織が伸張され膝が痛くなるということは

なんとなくイメージできるかと思います。

 

そもそも、膝関節というのは

 

屈曲-伸展のみの単なる蝶番関節ではなく

 

屈曲-伸展時、内旋-外旋の回旋動作を含む
2軸性の関節でした。

 

(回旋角度はスクリューホームムーブメントにより約10°)

※文献により角度に誤差あり

 

これがまず、前提の話でしたね。

 

そして、もう一つ膝関節の性質として

stability(スタビリティ)

といって安定する関節に分類されます。

 

 

 

 

 

 

逆に膝関節上下の関節である足関節、股関節は

mobility(モビリティ)といって可動する関節。

 

これらのことから、

膝関節は足関節、股関節の動きが悪くなると

本来膝関節は安定させたいのに過剰に動いてしまう。

 

また、膝の回旋角度的に少し回旋するけど、

それ以上に回旋量が出てしまうと
 

膝がぐらぐらして、なんとなく負担や痛みがでそうだな。

 

ということを、まず頭に想像すると
当たり前なことなのですが、
考えやすいのではないかと思います。

となると、上記に書いたように

 
足関節の動きが悪くなると

下腿の外旋は起きやすくなります。

 

他にも股関節や骨盤のアライメント、上半身の質量や胸郭の回旋によっても影響はあるのですが、

 

今回は足部について詳しく書いていきたいと思います。

 

 

ではまず足関節。

まず、足関節の構造として

 

脛骨と腓骨との間に距骨がはまり込んで連結している距腿関節と

 

距骨の下で踵骨と連結する距骨下関節

 

の大きく二つの関節から構成されます。

 

この距骨下関節は、荷重時になると動き方が変わりましたね。

 

(距骨下関節の基礎から知りたい方はこちら↓)

距骨下関節の動きの基礎

荷重時では、距骨下関節が回内すると

距骨内旋、底屈し踵骨が回内します。

 

逆に、距骨下関節が回外すると

距骨が外旋、背屈し踵骨が回外します。

 

左図:距骨下関節回内と下腿の内旋
右図:距骨下関節回外と下腿の外旋

 

 

 

 

 

 

ここでポイントなのが、

 

距骨下関節の動きに伴い下腿は回旋します。

 

そうなると、

距骨下関節が回内すると

距骨が内旋するため上位の脛骨も内旋します。

 

逆に、距骨下関節が回外すると

距骨が外旋するため上位の脛骨は外旋。

 

これらのことから距骨下関節の影響によって

下腿の外旋は作られるということになります。

あくまでも、距骨下関節回外=下腿の外旋=悪

というわけではなく、

上行性運動連鎖によってそうなる動きなわけで

通常よりも動きが出過ぎている場合、

下腿の外旋を助長させてしまうということです。

 

 

また、前足部の動きによっても

下腿の回旋に影響が出ることがあります。

 

ここでいう前足部というのは、

距骨、踵骨より前の足部の骨全体を指し、

 

動きとしては

横足根関節(MT関節)から動くイメージです。

 

(※文献によってショパール関節からリスフラン関節までを中足部と表現することもありますが、ここではショパール関節以降をまとめて前足部と表現します。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで下腿の外旋の原因になる評価の一つとして、

前足部内反

前足部外反

という動きがあります。

 

 

前足部内反とは簡単に言うと

横足根関節が回外(内反)してる足を指します。
(下記の真ん中の図)

 

 

 

 

 

前足部外反はその逆で

横足根関節が回内(外反)してる足を指します。
(下記の右側の図)


 

 

 

※D5セミナー資料より引用

 

これらがどう影響するのかと言うと、

 

荷重することによって足部のいろんなところが代償し始め、下腿を外旋させます。

 

ではまず前足部の内反。

 

これは荷重位では距骨下関節を回内を代償させることが多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜかと言うと、前足部内反というのは

横足根関節が内反(回外)している

=横足根関節の回内がこれ以上いかない

=横足根関節の回内可動域不足

となりますよね。

 

 

そうなると、

前足部自体は非荷重だと内反位で固定されます。

もちろん重力がかかると前足部が内反したまま
歩くことはできないので、

前足部〜後足部の底面がまっすぐと、地面につかないといけなくなるわけです。

 

そうなると、立位では床に足底が接地していて、踵骨が固定されていることになります。

そしてこの上に乗っている距骨は動きやすい環境と言えます。

なので距骨が内旋・底屈されて

距骨下関節は回内代償させることが多いのです。

 

運動連鎖として繋げて考えると、

 

足部が前足部内反することで

距骨 内旋・底屈

横足根関節 外転・回外

内側楔状骨 背屈

第一リスフラン関節 背屈・回外

になり、

距骨内旋して遠位の下腿は内旋しますが

相対的に近位の下腿は外旋方向に行きやすくなります。

 

(D5セミナー資料より引用)

 

 

 

 

 

 

(前足部内反でシンスプリントにつながるパターンもあるので参考までに↓)

https://arch-seminar.com/gaitanalysis/歩行時の足部/【シンスプリントと距骨下関節回内ついて】


ここまで長くなりましたが、前足部内反があることによって

下腿を外旋させる原因の一つになることがわかります。

 

また前足部外反は反対に

距骨下関節を回外させることが多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、横足根関節が外反(回内)していると

=横足根関節の回内可動域あり

=回内が行きすぎて外反位になる

 

そうなると荷重時、距骨は外旋・背屈され

距骨下関節は回外代償することが多いです。

 

運動連鎖として繋げて考えると、

 

足部が前足部外反する事で

距骨 外旋・背屈

距骨下関節 内転・回内

内側楔状骨 底屈

第一リスフラン関節 底屈・回内

になり、距骨外旋して

脛骨も一緒に外旋(下腿外旋)させます。

 

(D5セミナー資料より引用)

 

 

 

 

 

 

このように膝の痛みにつながりやすい下腿の外旋ですが、

 

このように足部の影響からくることもあります。

 

膝が痛い=下腿の外旋をとる

 

のみでなく、どこから下腿の外旋が生まれたのか?を考えられるようになると、

 

再発するのも防げますし、治療も幅広い視野で見れるのではないかと思います。

 

 

仲 早詠子  【柔道整復師】

 

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