骨盤のアライメント①
骨盤を実際に触れながら診ていきますが、触るときのポイントについては、「はじめての姿勢分析の中でお話ししていますので、そちらを是非参考にしてください。
静止立位にて、骨盤を後ろからASISとPSISを基準に触れていきます。
そこでまず診るのが、左右のどちらが前方にいってるか?後方に引けているのか?です。
左右の骨盤を把持し、自分の左右の手のいったいどちらが前にあって、どちらが後ろにあるのか、がポイントになります。
例えば右が前にある場合、右が「骨盤前方回旋」となります。
反対に、後方にある場合、「骨盤後方回旋」となります。
次に、この前方回旋から何を考えていくかです。
歩行時、骨盤の前方回旋側は、対象の関節(例えば膝関節の痛い人だとしましょう)が、反対側よりも、上半身質量中心から遠くなります。(*これについては「歩行時の骨盤」を参照してください。)
これを、先程の静止立位のアライメントから予測がつけられるようになり、そしてそれを、歩行中の動きと合わせて考えられるようになります。
もし、右の前方回旋が強かったとしましょう。
そうなると、右膝が痛くなるケースが多々あります。
なりやすい障害としては、膝伸展機構障害です。静止立位姿勢から右の骨盤を前方に出してみましょう。この時、何が起きるかというと、右の大腿四頭筋や大腿筋膜張筋は、張力がかかり収縮を起こします。要するに固くなります。
この状態で、一日何歩も歩いたとしましょう。
反対側よりも圧倒的に、この2つの筋肉にかかる負担は増えます。
そうなると、膝にかかるストレスは大きく、これが膝伸展機構障害につながります。
ジャンパーズニー、オスグッドシュラッター病などが有名です。なので、この症状の患者さんがいたら、、、
「骨盤の前方回旋側はいったいどちらなのか?」
はとても大切な情報だという事です。
髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】
Athlete Village浜松代表
アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛