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骨盤・股関節のアライメント

【骨盤のアライメントと各関節の可動域が成長期の膝の痛みに与える影響について】

 【骨盤のアライメントと各関節の可動域が成長期の膝の痛みに与える影響について】

 

今回は成長期の膝の痛みについてです。

 

このサイトを見ている先生方の中にもジュニア世代の治療やトレーニングを

 

見られている方は多いかと思います。

 

そんなジュニア世代では足関節捻挫や肉離れなどの急性外傷も多いと思いますが、

 

繰り返しのストレスが加わり続ける障害も多いです。特に膝の障害はすごく見られます。

 

ジュニア世代の膝の痛みで代表的なものがオスグッドと膝蓋靭帯炎です。

 

オスグッドは成長期の男子に多く脛骨結節部の疼痛、腫脹、圧痛を特徴とします。

 

バスケやサッカーなど大腿四頭筋により繰り返し牽引力が脛骨結節の膝蓋腱付着部骨軟骨に加えられることにより炎症を起こします。

 

膝蓋靭帯炎は大腿四頭筋などの膝伸展機構への繰り返しのストレスによる腱付着部での炎症と考えられています。

 

この2つに共通するのが

 

大腿四頭筋への繰り返しのストレスということです。

 

なぜこのようにストレスが毎回加わり痛みが出てしまうのでしょうか。

 

膝の痛みが出てしまう原因を

 

①モビリティとスタビリティ

②骨盤アライメント

 

 この2つから考えていきます。

 

①モビリティとスタビリティ

 

人の身体には動かす関節と止めておきたい関節があります。

 

動かす関節をモビリティ関節

 

止めておきたい関節をスタビリティ関節

 

と言います。

 

モビリティ関節は可動性と筋出力、

 

スタビリティ関節は安定性と固定力

 

の役割があります。

 

身体は各関節交互にモビリティ関節とスタビリティ関節の順番になっています。

 

この機能が破綻すると本来の機能と逆の働きをすることがあります。

がモビリティ関節

がスタビリティ関節

 

下肢を見ていきます。

 

股関節はモビリティ関節、膝関節はスタビリティ関節、足関節はモビリティ関節となっています。

 

股関節と足関節は可動域が無くてはいけませんが、

 

膝の痛い選手は両関節とも可動域が少ないことが多いです。

 

前屈や後屈が行かない、足関節の背屈可動域が少なくなります。

 

すると、膝関節は動きを代償しようとして過剰に動こうとします。

 

そして、股関節スタビリティ、膝関節モビリティ、足関節スタビリティとなり

 

本来の関節の動きではなくなり機能破綻を起こし痛みを生じます。

 

 

②骨盤アライメント

 

骨盤のアライメントは上肢にも下肢にも影響します。

 

特に前傾後傾は各関節の筋力発揮や柔軟性に繋がります。

 

 骨盤の前方回旋についてはこちら

骨盤の高さの診かたについてはこちら

骨盤の前傾・後傾についてはこちら

 

前傾とはASISPSISより1,2横指低い位置にあることを言います。

 

それ以外では中間位や後傾位と言われます。

 

では、前傾・後傾はどちらがいいのか。

 

それは生活スタイルややっているスポーツにもよりますが

 

前傾の方が良いとされています。

 

後傾は痛みを引き起こしやすく、

 

スポーツパフォーマンスを下げてしまう可能性が高くなります。

 

骨盤前傾の場合、良いアライメントとされることが多いです。

 

一般的に良いアライメントとは耳垂・肩峰・大転子・膝蓋骨後面・外果前方が一直線に並ぶことが良いとされています。

 

このアライメントは体の前後の筋肉でバランスがとれている為、痛みが出にくく、

 

またスポーツをする上でも力が発揮しやすいのです。

 

ただし、前傾をしすぎている場合は

 

腰椎の過前弯が起こり腰椎伸展筋の短縮、股関節屈筋の短縮が起こり

 

腰や股関節前面に痛みを訴える場合があるので注意が必要です。

 

 ・骨盤前傾姿勢

 

後傾の場合、先程の良いアライメントに当てはまりません。

 

後傾している場合、前方回旋を伴っていることが多いです。

 

前方回旋とは骨盤が後ろへ倒れながら前へ出ていくことです。

 

すると、股関節前面の腸腰筋や大腿四頭筋は伸長され、

 

後面の殿筋群やハムストリングスは短縮状態になります。

 

さらに上半身質量中心(Th7)と膝の距離が離れることで

 

膝前面の大腿四頭筋は筋力発揮しやすくなります。

 

逆に後面の大殿筋やハムストリングスは筋力発揮がしづらくなります。

 

※右画像が前方回旋側。左に比べると右は上半身質量中心と膝の距離が離れている。

 

下肢だけでなく上半身にも影響が出てきます。

 

脊柱は屈曲し胸郭は後方偏移、肩甲骨外転位となるいわゆるsway back姿勢となります。

 

・骨盤後傾姿勢

 

sway back姿勢についてはこちら

 

 

先程のモビリティ・スタビリティと骨盤アライメントから考えると

 

大殿筋やハムストリングスの筋力低下が起こり骨盤後傾、前方回旋

大殿筋やハムストリングスなどの股関節伸展筋力が発揮できず大腿四頭筋などの膝伸展筋力を使うようになる

大殿筋やハムストリングスの股関節伸展筋が使えなくなるので股関節のモビリティ低下

膝伸展筋を使うようになるので膝関節のスタビリティ低下

膝の痛み

 

これらが原因でオスグッドや膝蓋靭帯炎は大腿四頭筋に繰り返しストレスが加わります。

 

バレーであれば1試合20回、30回ジャンプすれば毎回ストレスが加わり続けます。

サッカーであれば右利きの選手は毎回右足でボールを蹴ると右大腿四頭筋にストレスが加わり続けることになるのです。

 

これではいつか痛みでプレーできなくなってしまうので、

 

アライメントをチェックして大殿筋やハムストリングスの筋力強化・大腿四頭筋のリリースやストレッチが必要になります。

 

膝が痛くなる原因として柔軟性不足や筋力不足は必ずあると思います。

 

痛くなったからストレッチする。

 

これでは根本の解決になりません。

 

アライメントや可動域をチェックして根本原因を見つけ出し改善していく必要があります。

 

ARCH Village 石井 涼

 

 

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