骨盤に対しての下位胸郭
【片脚立位と骨盤の関係】
片足立ちって、先生は何を診ていますか?
何秒立てるのか?
ふらつくのか?
何秒、何分立つ事ができればいったいどうなのか?
実はもっとほかの事を診ています。
歩行時のMStは片足立ちととても似てきます。
実際に片足で何分も立てることは、きっと何かの役に立つでしょう。
何かの。
僕たちがもっともっとこの片足立ちを活かす必要があるという事です。
では一体どう活かしているのか?
まず骨盤と脊柱のアライメントを診ます。
骨盤の高さ低さに対しての、腰椎、胸椎、さらには頸椎の一つ一つの椎体の位置を確認します。
これが慣れていないと大変のようです。
この椎体を棘突起の位置を追っていくことで、腰椎の側屈、胸椎の側屈をみます。
これにより、上半身質量中心(U-COG)の位置が見えてきます。
それが見えると、骨盤に対してU-COGが左にあるのか右にあるのかが解ります。
そして両足立ちで見たU-COGが、片足立ちの時にどう移動するのかを診ていきます。
例えば、左にあったU-COGが左足で立てば、そのまま左足の真上に上半身が乗ってきて安定する。
右の時は、上手く右足の上に乗らずにふらつくようなことが起きてきます。
場合によっては、股関節を外方へSwayさせることで足部の上に上半身を持ってこれる場合もあります。
この動きが、実際の歩行中のMStでの動きとほぼ同じになってきます。
片足立ちは、このような状態が起きていることを前提で、秒数を測ったり、ふらつきを診ることが必要だという事です。
さらにポイントとして、いい状態の上半身の重心の移動は、例えば右足で立った時に骨盤の上に下位胸郭が移動してくること、左で立った時に骨盤の上に下位胸郭が移動してくる状態がとても安定しやすい状態だと思います。
これができていれば、片足立ちは立ちやすい状態となり、歩行時にも安定して歩きやすい状態を作れることになります。
まずは、骨盤の評価、高さ、インフレアアウトフレア、回旋をしっかり評価したうえで、脊柱を丁寧に最初はゆっくりでいいので追っていき、腰椎での側屈、胸椎での側屈を見抜いてみてはいかがでしょうか?
そこから得られるものは先生のお役に立つことだけは間違いないと思います。
髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】
Athlete Village浜松代表
アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛