下腿の肥大と歩行2
【ふくらはぎの大きさとパターン2】
前回書いたパターン1
前回の記事はこちら↓
ふくらはぎの下部が大きい方っていますよね。
のペーっとした感じというか、全体的にラグビーボールのような形というか。
あの形のふくらはぎを見た瞬間に、きっとあの方はこう歩くなが分かるはずなんです。
みなさんもよくご存じの「ヒラメ筋」。
このヒラメ筋は、バランスをとる際に非常に早く収縮をして、バランスを取ろうとするとも言われています。
この筋肉の作用は、距腿関節の底屈。
ようはつま先立ち。
この距腿関節の底屈は、脛骨・腓骨に対しての距骨の底屈。
距骨に対しては、脛骨・腓骨の後傾と言えると思います。
じゃあ、このヒラメ筋。
上記の様にコンセントリック収縮した時強く働くかといったらそうではなく、
エキセントリック収縮時に、もっとも筋活動は強くなります。
ヒラメ筋のエキセントリック収縮とは。
先程の反対の状態ですね。
荷重時でいえば、距骨に対して、脛骨・腓骨が前傾していく時がヒラメ筋のエキセントリック収縮となります。
この状態が、多くなればなるほどヒラメ筋は働くということになります。
では、多くなるとはどういうことでしょうか?
(覚えておきたいのがこちらです↓)
距骨下関節とショパール関節
本来、MStからTStにかけて床反力は距腿関節の前方を通るため、距骨に対し下腿は前傾していき、この時にヒラメ筋と腓腹筋はエキセントリック収縮を起こしながら、ST関節回外で踵が持ち上がっていきます。
そうです。これが本来です。
この場合、膝関節の前方を床反力が通るため膝は伸展し、腓腹筋は働きやすい状態となり下腿三頭筋として機能します。
もし、何らかの状況でST関節が回外出来ずに、ずっと回内の状態で蹴り出したとすれば?
そうなると、床反力は足関節の前方を通り、足関節は背屈へ。この時踵は地面からあがってこないため、下腿の前傾角度はより強くなってきて、
膝関節の後方を床反力は通るでしょう。
そして膝は屈曲へ。
そうなると、腓腹筋のエキセントリック収縮は弱くなり、ヒラメ筋で下腿の前傾を止めることになります。
これがもう一つの下腿が大きくなる理由です。
下腿の上部、腓腹筋の肥大ではなく、全体的に下の方まで大きい方は、蹴り出しの際に今話したようなことが起きている可能性があります。
ふくらはぎの形を見るだけでも、きっとこう歩くだろうな、あの関節こうだろうな、がわかってくると本当に楽しいですよね。
髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】
Athlete Village浜松代表
アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛