足関節捻挫後の足根洞の痛み
【足関節捻挫後の足根洞の痛み】

内反捻挫をした後
・歩行やランニングでけり出し時に足関節の外側の痛みが取りきれない
・ジャンプの着地でのみ足関節外側の痛みが残る
今まで診てきた方にお心当たりはありませんか?
足根洞に痛みが出現するのは歩行時の、けり出す(MSt〜TSt)タイミングで痛みを感じやすいです。
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捻挫をした当初は靭帯のところに痛みを訴えていたが、だんだんと痛みの場所が変わり、足根洞のあたりに痛みを訴えるようになった時
靭帯の修復を促す治療や、内がえししないように治療していく方向性のままで良いのでしょうか。
靭帯断裂を伴う足関節捻挫の既往歴があり、足根洞の痛みを訴えている方に対して
どのようなアプローチをしていくべきか、行き詰まっていましたら参考にしてみてください。
足関節捻挫の多くは、前距腓靭帯や踵腓靭帯、前下脛腓靭帯などの靭帯損傷や靭帯断裂を伴います。
中でも前距腓骨靭帯の断裂があった場合、靭帯での制御がなくなるため、距骨の前方方向(外側寄り)への動きが大きくなります。
前方引き出しテストも陽性になるパターンです。
その結果、距骨の内旋方向への不安定性が生じます。
足関節捻挫の中でも、現場で我々が多く遭遇するのは内反捻挫です。
内反捻挫の発生機序である内がえしの動きをした時に、距骨は脛骨に対して内旋します。
そのため内旋方向への不安定性がある状態ですと、内がえしをしやすくなるため捻挫を繰り返しやすい足となります。
内がえしをしやすいのですが、捻挫後の足部で多いタイプは扁平足です。
それは足関節が不安定なため、距骨が内旋方向への動きが出るとともに
腓骨も内旋して前距腓骨靭帯のところに不安定性が出ないように動くからだと思われます。
その結果、距骨の内旋によって、横足根関節が外転し、内側縦アーチが低下し扁平足になります。
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この内旋が過度に出ている場合、扁平足でも足関節の背屈制限が生じ
足根洞のあたりでインピンジメントし圧縮ストレスがかかるため痛みが発生します。
これが捻挫後に足根洞症候群になるパターンのひとつです。
では、捻挫後に足根洞症候群になっている扁平足をどこから改善したらよいのかという問題です。
過度な内旋量を改善するためにも
内側縦アーチを上げる
方向に治療を進めていきましょう。
一番初めに言ったように、足根洞部痛はMSt〜TStで痛みを感じることが多いため
体重が前方に乗っていくこのタイミングで、距骨の内旋が過度に加わり内側縦アーチが低下してインピンジメントしてしまいます。
歩行で内側縦アーチが低下している足部に対して、アーチが低下する原因をはっきりさせるために
歩行時に繋がるような評価方法で精度を高めて診ていく必要があります。
今回のような内側縦アーチが低下する場合の治療で、歩行時の評価としても繋がる有効な評価方法を2つご紹介します。
1つ目は前足部(横足根関節)内反・外反の評価です。
①距骨頭がどのタイミングで動くか
②中足骨頭の底側面と踵骨の底側面のラインよりどちらに傾くか
を指標に評価をしていきます。
右足の評価をする場合

右手
母指球を踵骨内側に当てて、母指を距骨頭に当てます
※距骨頭を圧迫しすぎないように注意です
左手
横足根関節を覆い舟状骨を底背側から把持します
①ここから左手で横足根関節を回内させた時に、右母指で把持している距骨頭が
・早い段階で押し出される(回内可動域がない)→前足部内反+
・回内後半の方で押し出される/押し出されてこない(回内可動域がある)→前足部中間位もしくは外反+

②回内させた時に踵骨底面側のラインに対して前足部底面側のラインが
・踵骨のラインまで回内が出ない→前足部内反
・踵骨のラインと同じ→前足部中間位
・踵骨のラインによりも回内する→前足部外反
を評価します。
この評価では歩行時の接地時にどこから着くか、前足部に体重移動した際どのように動くかを確認できます。
このテストで前足部内反が陽性であった場合、歩行時の横足根関節の可動域がアーチの低下に関与していると考えられます。
2つ目は、先程よりも歩行時に近い簡易テストです。
横足根関節以外の要素も含めた足関節背屈テストになります。
こちらは
背屈させた時の大腿の内旋量
を指標に評価していきます。

右足を評価する場合
右手
踵骨を把持
左手
前足部を水平に背屈させる
背屈させた時に大腿が早く内旋する→前足部内反
背屈させた時に左に比べて大腿の内旋量が少ない/内旋しない→前足部中間〜外反
を評価します。

歩行で、前足部が接地した時の反力がどのように加わるかがわかりやすいテストです。
大腿が内旋しない場合は、反力が真っ直ぐかかりますので、大腿骨頭が臼蓋を突き上げる感覚があります。
この簡易テストでは、リスフラン関節の要素も含みますので、大腿が内旋する場合は
横足根関節以外のリスフラン関節などを含む前足部がアーチの低下に影響している可能性があります。
足関節捻挫が原因となって足根洞に痛みが生じる場合、ただ内側縦アーチを上げていくというよりも
どこの関節が関与してアーチを低下させていくか知ることによって、改善までの期間も短縮できます。
どのようにアプローチしても改善が乏しかったり、あと少しの痛みが引きにくかったりするようでしたら、こちらを参考に今一度評価してみてください。
私は1人でも多くの方が、痛みに悩む時間を少なく人生を過ごせることが一番だと思っております。
症状やアライメントによって除外する知識もありますが、様々な視点を持って何をチョイスしていくかが大切ですね。
以上、足関節捻挫と足根洞の痛みについてでした。
スポーツラボ鍼整骨院 名古屋 滝ノ水
伊藤 由貴【柔道整復師】












