治療の邪魔をする靴3(ヒールカウンター・シャンクと足部障害)
スペシャリストセミナーの会場からこんにちは。
前回までは、ヒールカウンターとシャンクについてのお話をしました。
ヒールカウンタのお話はこちら→治療の邪魔をする靴
シャンクのお話はこちら→治療の邪魔をする靴2
カウンターやシャンクの柔らかさ、硬さが足部・身体へ影響を及ぼす、という内容でした。
ちょうど昨日、足底腱膜炎で長期間お悩みの卓球選手が来られたので、そのお話を少し、、、
卓球シューズは全般的に柔らかい作りの靴が多く存在します。
これは、横の動きの多い競技のため、その動きがスムーズに行えるようにするためだと思います。
もちろん、それはそれでいいと思います。
しかし、足部障害など痛みのある患者さんの場合、そこを変えるだけで症状が軽減、あるいは、全く痛みがなくなってしまうケースがあります。
それでは、実際にはどうするのか、というと。。。
卓球シューズをやめ、バドミントンシューズを履いてもらいます。
メーカーなど種類にもよりますが、卓球シューズよりバドミントンシューズの方がシャンクのしっかりしている靴があります。
「そんなことして、プレーは大丈夫なの?」
経験上、特に問題ありません。
というより、成績が上がることの方が多いくらいです。
それはそうです。足部が安定し痛みも軽減することでパフォーマンスアップも望めるわけですから。
さらに、バドミントンシューズでもダメな場合は、バレーボールシューズを履いてもらうことすらあります。
実際にこれまで、足底腱膜炎や外反母趾による痛み(バニオン)など、靴を変えるだけで効果が上がる症例をたくさん診てきました。
一生懸命、足底のテーピングを繰り返すのであれば、少しシューズに目を向けてみるのもいいのではないでしょうか?
ところで「柔らかい靴」と言えば、ジュニアシューズ。
これも柔らかい靴が多いですね。
前回お話ししたような(前回の記事はこちら→治療の邪魔をする靴②)足部からの膝への運動連鎖を考えればオスグッドや膝蓋骨周囲の痛みで悩むお子さんには、基本的にはヒールカウンターとシャンクがしっかりした靴を履いていただきたいですね。
そこで、、、
とっておきの秘密を公開します。
おすすめのジュニアシューズをひとつご紹介します。
それがこちら、、、
アシックスの GT-1000 というシリーズです。
まさに世界最強のジュニアシューズ。
これさえあればもう大丈夫。といっても過言ではありません。
しっかりとしたカウンターに、絶妙な硬さに仕上がったシャンクを搭載したシューズです。
しかも、、、症状の軽減にプラスして「陸上の成績が上がる」という、おまけまでついてくることが多々あります。
そして、もっと小さい世代にはこちら。
アシックスの SUKU²(スクスク)というシリーズです。
こちらも、ヒールカウンターとシャンクがしっかりしています。
まだ、足部の柔らかい年代にはとても大切なことですね。
そういえば、、、
陸上といえば、「ランニングシューズ」。
アスリートも一般のランナーも、あるいは仕事や普段ばきで使う方など、たくさんの患者さんが使っています。
このランニングシューズ。
大きく3つに分けて考えることができます。
それぞれの違いを把握すると、患者さんの症状に合わせ選択できるようになります。
その3つとは、、、
- ランニングシューズ
- レーシングシューズ
- スパイク
この内容は、また次回お話します。今回は、この辺で。。。
追伸
どんなにいい靴を履いていても、サイズがブカブカだったり、紐をしっかり結んでいなければ、すべてが台無しになってしまいますので、ご注意を!
松本実生(まつもとじつお)【鍼灸師】
株式会社アーチ代表取締役
足と靴のGAIT代表
日本で唯一、靴を作れる鍼灸師。
現在は、足の痛みに特化した靴・インソールの専門店「GAIT」
患者さんの痛みはどこから来ているのか?と疑問を抱いたときに、
患者の足部形態、歩行動作を分析し、その方に合った靴をピンポイ