下腿の肥大と歩行1
【ふくらはぎの大きさとパターン1】
ふくらはぎって、細い人もいれば太い人もいますよね。
ちなみにこれを書いている僕は、非常に太いです。
なぜ太くなるのか? そのパターンの人は、どんな歩行なのか?
太いふくらはぎの人に共通する部分を今日はお話しさせていただきます。
反張膝=Back-kneeをご存知でしょうか? 膝が本来曲がらない方向に、ようは伸展方向に行きすぎる過伸展状態のことを言います。
例えばこのBack-knee、膝関節の屈曲制限があり、膝が曲がらない場合にもなるし、距腿関節の背屈制限がある場合にも起こりえます。
今日は膝関節の屈曲制限の話ではなく、距腿関節の背屈制限を想像して聞いてください。
実際の強い背屈制限がなくても、底屈の可動域が多い患者さんにも起こり得ると思って頂けるとありがたいです。
ICからLRの際に本来膝関節はやや屈曲していきます。
これらは以前話したように、床反力が関節のどこを通るかで変わってくるというお話でした。
歩行の用語はこちら↓
床反力による関節の動きはこちら↓
このBack-kneeの場合、かかとをついた際に距腿関節の後ろ、膝関節の前、股関節の前を床反力は通ることが多くなると思います。そうじゃないと前に進めないと言ったらいいでしょうか。
この時に、ふくらはぎは発達していきます。
例えば、距腿関節が底屈位の場合下腿は後ろに倒れてくるので、股関節は屈曲してその上に載っている上半身を前にもっていくか、それを腰椎の屈曲でもっていくかになってくると思います。
膝は後方に押されるわけですから、それを防ごうとして、膝関節を曲げる筋肉である、腓腹筋が発達してきます。遠心性収縮が起きるということです。
さらにこの場合、距腿関節での背屈が入りにくいと、MP関節が背屈するしかありません。
理由は重心が前方に移動していき、本来は距骨の上を下腿が前方に倒れていくのに対し、それができないために距腿関節以外での背屈が必要になってくるからです。
そうなると、歩行を後方から診た際に、逆側の足よりもかかとが地面から離れるタイミングが早くなるはずです。
ということは、遠心性収縮からの、求心性収縮が強いられ、ずっと活動している状態が続きます。
ふくらはぎの大きい患者さんや選手を見た際に、歩行でかかとが早く上がらないか、膝の過伸展がないかをチェックすることができるということにつながるかもしれませんね。
そしてそれらが距腿関節の背屈制限から来ていないかが重要なポイントです。
髙木慎一(たかぎしんいち)【柔道整復師】
Athlete Village浜松代表
アライメント・姿勢・歩行動作を総合的に分析し、その方に必要な
クライアントはパフォーマンスを上げたい小学2年生から、膝の痛